0072 『メトロイド ドレッド』クリアした感想、メトロイド未経験の人にこそ遊んで欲しい理由
『メトロイド ドレッド』クリア。
ノーマルとハード両方でアイテム100%と4時間以内クリアをしてクリア特典で見られるギャラリーの絵を全て開放。
バグやグリッチなどを使って遊ぶ気はそこまで無いので、これで概ねこの作品を一通り遊んだだろう。
この作品に触れた直後の興奮はもちろん薄れてはいるが、それでも私の評価は4週以上しても変わっていない。
結論を言うと、私の中ではシリーズ最高の作品であり、私個人がプレイした2D横スクロールアクションゲームの中でも最高に動かすだけで楽しいゲームだった。
この「動かすだけで楽しい」というのは個人的にアクションゲームでの最大の賛辞だ。
最初は、ネタバレ無しの感想。その後、ネタバレ有りで書いていく。
簡単に自分のメトロイドプレイ歴だが、中学生くらいの時に3をプレイし、その後発売ごとにプライム1,2,3、アザーM、期間が空いて大人になってから1をプレイし、2リメイクをプレイ。そして今作5であるドレッドだ。4はプレイしていない。(プレイしたい)
他の外伝も未プレイ。大人になってからピンボールが好きになったのでメトロイドピンボールめちゃくちゃやりたい。
ネタバレ無しの感想
メトロイドシリーズのジャンルを一言で言うと探索アクションだ。
「探索アクション」を簡単に説明すると、ゲームを進めていると自分のジャンプ力では登れない崖がある。諦めて他の道を進むとジャンプ力アップのアイテムを入手。先程の登れない崖を無事超えることができた。これが探索アクションだ。
文章で説明すると単純なものだが、実際にプレイするとこの達成感・開放感や自分が進化し強くなる感覚はとても興奮する体験だ。
今作も探索の魅力は健在である。
だが、それよりももっと私が魅力的に感じた部分がある。
それは、探索アクションの「アクション」部分だ。
キャラクターを動かすだけで楽しい
個人的に今作メトロイドドレッド最高の魅力は、「主人公サムス・アランを最高に気持ちよく動かせる事」である。
アクションゲームは様々あるけど、動かして気持ちいいレベルの作品はとても希少だ。
操作キャラクターは自分の分身であるが、ボタンを押してキャラクターが動けばそれが「動かして気持ちいい」、となるわけでは無い。
操作する人が思った通りに動かなければならないのだ。ジャンプボタンを押してからキャラクターがジャンプするまでに1秒かかるようでは思った通りに動いてはいない。
キーレスポンスだけではなく、歩くスピード、ジャンプの角度、落下速度、キーの割当などプレイヤーが動かして違和感なくしっくり来るものでなくてはこの領域には至らない。
もちろんプレイヤーは十人十色。
誰もが気持ちよく操作できるわけでは無いが、多くのプレイヤーがそう感じている事自体が素晴らしい。
私はこの感覚が強すぎてドレッドを4周した後、他のアクションゲームをプレイするのがストレスに感じてしまった程だ。
ただ、操作して気持ちがいいキャラクターを用意すると別の部分に弊害が出てくる。
それはキャラクターが最強になってしまうし、それに合わせて敵やステージを用意するとどうしても難易度調整が難しくなる。
本作はこの問題をうまく回避しているとは思うが、それでも難易度は難しめと感じるし、操作は複雑で難解なのは事実である。
コントローラーのボタンはほぼ全てに別の機能が割り当てられているし、ボスはそれらを駆使しなければ倒せない場合もある。
他の様々なレビューや評価には「誰にでもおすすめ」や「アクションが苦手な人でも大丈夫」と評されている事があるが、この操作の複雑さから、私は少し違うと感じる。
このゲームは「アクションが苦手な人」「アクションが下手な自覚があって難しいとイライラしてしまう人」には向かない。
だがそれ以外の人、またはアクションが好きな人にはむしろ極上のアクションゲームであると思う。
主人公は運動性能バツグンで攻撃力も高いが死にやすい、というゲームデザインがされている。触れると即死する敵が追いかけてくるし、ボスは初見でクリアすることはほぼ無理だろう。
ただ、死んでも直前からすぐにリトライできるので、アクションが上手くなくても時間をかければ少しずつでも前進し、クリアできる難易度になっている。
だが、それが楽しいかどうかはまた話が別。
操作が複雑であることは確実だし、操作精度とプレイヤーの気付きを求めてくる場面はあるので、やはり「アクションゲームが苦手でも楽しめる」では無いと感じる。
私が良く使う例え話がある。
「きのこの味が好きじゃない私に”本当に美味しいきのこなら大丈夫”と勧めて来た人が居たので新鮮高級なきのこを食べてみたら、きのこの味がより濃くて本当に無理だった」という体験があった。
このアクションゲームがまさにそうで、これは純粋に面白いアクションゲームだ。そもそも、アクションゲーム自体が苦手な人には向かない。
説明は無いが、攻略に気がつけば親切
このゲームは多くを語らない。それはストーリーだけでなく、次の目的地も指定されないし、ナビも無い。
序盤では開かない扉も多く、なぜその扉が開かないのか、次にどうすれば進めるのかを説明してくれない。
一見不親切にも感じるが、あくまでもプレイヤーに探索して状況打破の体験をして欲しいのだ。
説明は無いが、便利なツールと多くのヒントがある。
便利なツールとは詳細まで情報が載っているマップだ。
このマップの見方に気がつけば攻略に大きく役に立つ。だが、上手く活用できないと迷う可能性は高くなる。
ヒントも親切に多数用意されているが、ゲーム中いつでも読める文章としてまとめられているとか、そういうものではない。ゲーム内のあらゆる場面に文字以外の情報で散りばめられている。
例えば背景だったり、ムービーの演出だったり、敵の配置だったり。そこに気が付くとすんなり攻略できるが、気が付かないと立ち止まったり考えたりマップとにらめっこする必要がある。
つまり、今作は(過去作や他探索ゲームと比べて)ヒントや作った側の意図に気がつけば非常に迷いにくく出来ている。説明が無いにもかかわらずだ。
気持ちよくプレイして貰えるように、絶妙な加減でプレイヤーが気がつくようにデザインされている。
何も考えずに進んでも全く迷わずに1本道に感じられる程スムーズにクリアした人が居てもおかしくない程だ。実際に居たかもしれない。
ゲームに慣れている人は開発者の手のひらで踊らされている事に気がつくと思うが、逆にそれが気持ち良く感じられるくらいに感心してしまう。
もちろんヒントやメッセージをスルーして迷う人もたくさん居るとは思うが、迷ったときは注意深くマップ、ステージ、行っていない場所などを見れば突破できるようになっている。
これに気がついた時にあなたは「このゲーム良く出来てるな~」と感じるだろうことを予言しておく。
この親切設計は探検・探索の面白さを狭めている部分ももちろんある。
あまりに親切なので、この手のゲームに慣れていたり、潜在的に迷いたいと考えている人は拍子抜けしてしまうかもしれない。
実際に道に迷った時はストレスでも、終わってみると思い出になっていたりするので、過去作や他の作品と同様に迷う事も楽しみの一つと考える人にとっては、本作は探索要素の薄い作品と映る可能性はある。
メトロイド未経験の人にこそプレイして欲しい
本作はメトロイド5の位置づけだ。
過去作をプレイしたことがない人は今作からプレイしても大丈夫かどうかは気になるだろう。
私の個人的な意見だが、むしろ今作からプレイするのが一番良いと考えている。
過去作未プレイで一番懸念するのがストーリーだと思うが、メトロイドシリーズにおいてのストーリーは知っていれば楽しめるが知らなくても問題ないものである。
知りたい場合は、公式やその他ファンサイトや動画などでまとめられているので簡単に追うことができる。
もちろんストーリーを知る事と自分でゲームプレイすることは体験に雲泥の差があるのでプレイすることに越したことは無いが、すっ飛ばしてしまっても今作を楽しむ上でまったく問題ない。スターウォーズがエピソード4からでも楽しめるようなものだ。
ちなみにだが、私はストーリーも十分楽しめた。
ストーリーの懸念が無くなったら、あとはオススメするポイントが有るのみだ。
当たり前ではあるが、今作はシリーズの中でもっとも洗練されていて現代的だ。
快適な操作、親切なゲーム設計、現代技術での映像と演出。メトロイドシリーズの遊び方と楽しみが凝縮されている。
過去作がもちろん名作であることに変わりは無い。ただ、今思い起こすと時代やハードスペックに縛られている部分が多数ある。
例えば、ボタンの数が少ないので操作が直感的に行えなかったり。
他にも、昔のゲームあるあるだが、何の脈絡やヒントも無くアイテムが隠されていたり、マップが簡素過ぎて分かりにくかったり、サムスの操作にクセがあったり。
根本的なゲームとしての楽しみが変わっていないことに逆に驚かされる事もあるが、基本的にはゲームは常に時代とともに進化しており最新のものの方が分かりやすく親切なのだ。
今作をプレイすることでメトロイドシリーズがどういうものかを楽しく知る事ができるので、その経験を持って過去作をプレイする方が、いきなり鬼畜な世界に放り込まれずに楽しめると思う。
今作から初めてメトロイドシリーズをプレイしてみようとした人が気になる点として、ドレッドはシリーズで一番難しい、死にゲーだ、と言われている事が気にかかっている人はいるだろう。
また、メトロイドシリーズ自体の難易度が高そうと思っている人もいるのではないか。
これは賛同する部分とそうではない部分がある。
まず、今作ドレッドの難易度についてだが、ゲーム性の特性上も踏まえてシリーズで一番死にやすいのは間違いない。かと言ってシリーズで一番難しいわけではないと思う。
体感としてはいつも通りだ。
これは昨今のブームでもあるように、死にやすく難しい難易度だが死んでもセーブポイントに戻されるわけではなくほぼ直前からやり直せる事や、死ぬことのデメリットが少ない為である。いくら死んでも直前からやり直せるならば気軽に死ねるというもの。こういう点が現代チックで親切なポイントだ。セーブポイントも道中に多数あるので困ることはないだろう。
過去作だとそういうデザインはされていないので、難所を越えていたとしても死んだらセーブポイントまで戻され、もう一度難所を越えなければいけない。セーブポイントも気が付かずにスルーしていると大きく戻される事もあるだろう。
他にも今作はストレスを感じさせない設計がされており、アクションゲームでよくある、狭い足場からジャンプで次の狭い足場に移動して落ちるとダメージが入ったり死んだりやり直し、といったありがちだけどちょっとストレスが溜まる場所が無い。細かいプレイヤーのストレスになっていそうな要素が取り除かれている。
一方、メトロイドシリーズは難易度が高い、は合っていると思う。
他のゲームより難易度が高いと感じる部分は複雑なコントローラー操作だ。
最初は自分の能力も少なく、操作もシンプルだが、徐々に能力が増えて操作が複雑になっていく。最終的にはほぼボタンをフル活用した操作を必要とする。
一例だが、LボタンとRボタンを押しながらY(ショット)で攻撃したり、B(ジャンプ)で避けたりの動作が当たり前に必要となる。これは初期装備のチュートリアルで教わる操作だ。
これを難しい操作と考える人はやめておいた方がいいかもしれない。
過去にアクションゲームで操作が複雑で諦めたゲームがある人は注意して欲しい。
結局買い?オススメするタイプまとめ
ここまで読んでいる人は興味がある人だとは思うが、このゲームは結局買いなのか。
いくつか購入検討者が引っかかりそうな要素を上げていく。
ドレッドの特有要素である「E.M.M.I.」(以下、エミー)はホラーゲームが苦手な人はちょっと嫌だなと思う要素かもしれない。
恐怖の対象として今作のテーマになっているエミーだが、正直これはプレイヤーによって感じ方が分かれる部分であると思う。
完全に個人の意見だが、私はまったく怖くは無かった。
攻略に緊張と緩和があって面白い要素だったと感じた。ただ、人によっては怖いと感じるだろうし、ただただ面倒だとストレスに感じる人もいるだろう。
ゆっくり探索したいのに追われるのが嫌だなぁ、と思っている人は大丈夫。
ゲーム序盤で分かることなので言ってしまうと、特定条件がそろうとエミーは倒すことが可能だし、エミーが動けるマップの範囲は限定的だ。倒した後に思う存分探索しよう。
ただ、映像などでエミーの何かに魅力を感じ、本作の目玉だと信じて買うのは待ったほうがいい。エミーはあくまでも本作のスパイス的な存在だ。
もう一点、購入をためらうためらいそうな要素で、値段とプレイ時間を気にしている人も多いだろう。
あくまで参考にしかならないが、私はニンテンドーチケットを利用し約5000円で購入。プレイ時間は全体で約30時間くらい。
コンテンツ消費が激しい昨今でこれをどう見るかは個人による。
私にとってメトロイドドレッドは少し高めのコース料理のようだった。
安くて美味しくて量もある料理は世にたくさんあるが、コース料理の流れ、場の雰囲気、盛り付けの綺麗さ、同じコースを食べた人との興奮の共有など、非常にリッチな体験をさせてもらった。
その興奮あってか、同じゲームを何周もクリアするタイプではない私が、今作はギャラリーアンロックのために4週して、その後もまだ触っているし、他の人の初プレイ動画やRTA走者のプレイ動画など余韻をたくさん楽しんでいる。
私以外にも普段は1週クリアしたら他のゲームに移るけど、このゲームは何周かプレイしている人は多いのではないだろうか。
たしかに、定価(約7000円)で購入し、本当に1周だけプレイした場合は、ちょっと割高に感じてしまうと思う。(それでも体験としては素晴らしいものだとは思うが)
同じゲームを繰り返し遊ぶことに抵抗がある人や、効率的に積みゲーを崩したい人は少し検討した方がいいかもしれない。
その他、私の独断と偏見でこういう人にオススメ、こういう人には向かないという点を箇条書きでまとめた。
【こういう人にオススメ!】
・アクションゲームが好き
・テンポのいいゲームに惹かれる
・SFにロマンを感じる
・カッコいい最強キャラをスタイリッシュに動かしたい
・プレイヤースキルの成長を感じたい
・RTAinJapanなどの凄いプレイヤーの動画を見るのが好き
・ゼルダの伝説にハマった事がある(ゲーム性が似ている)
・ロックマンXシリーズにハマった事がある(キャラ操作スピードが似ている)
・気になっているけどメトロイド未プレイ
・死にゲー好き
【こういう人はやめておいた方がいいかもしれない】
・アクションゲームは苦手
・地図を見ると気分が悪くなる
・同じゲームの周回はしたくない
・何者かに追いかけられる体験にトラウマがある
買いか買いじゃないかの2択だとするならば、やめておいたほうがいい理由に1つでも当てはまっていれば買わないほうがいい。
やめておいた方がいい理由に1つも当てはまっていなくてオススメ項目に1つでも当てはまっていたら買いだ。
私はメトロイドシリーズが好きなので、この『メトロイド ドレッド』が売れて次の2Dメトロイドが出て欲しいと切に願っている。(メトロイドプライム4も楽しみだが、2Dメトロイドとはまた別の楽しみだ)
メトロイド(サムス)はスマブラでしか知らないという人も多い。
これを機にメトロイドシリーズを体験してその魅力を知ってほしい。
ジャンル最古参としての面白さを損なわず、最新のゲームとして成り立った素晴らしいゲームなので、是非メトロイドシリーズ未経験者は安心して『メトロイド ドレッド』をシリーズ初プレイに選んで欲しい。
シリーズファンも過去作最強のサムスを手にとって動かしてみて欲しい。
純粋なアクションゲームの楽しさとメトロイドの楽しさがそこにはある。
ネタバレ有りの感想
クリアした人に向けているので、細かい説明は抜く。
また、ゲームオタクとしての感想、想像が混ざり、ごちゃ付くと思うので許して欲しい。
ストーリーについて
過去作どんなストーリだったか?と、4(フュージョン)をやっていない事が自分自身でも懸念であったが全然楽しめた。期待値がゼロだったのが楽しめた理由だと思う。
最後にソウハ族のクワイエットローブがXに寄生された状態でサムスのメトロイド化から元に戻してくれたのも、ご都合主義ではあるが良かった。
ソウハ族のおじいちゃんはエミーを止めてくれたが、Xに寄生された後にエミーを再起動させていた。これは何故か?
Xに寄生された生物は元の生物の知識や情報はそのまま保持して擬態するが、天敵メトロイドへは抑制本能が働くらしい。
道中ではエミーで倒そうと再起動したけど、最終的に暴走メトロイド化したサムスを止める方法は自分のソウハ族遺伝子での制御を使うしか無かったから、最後はああいう形になったのかなと考える。
また、Twitterの誰かが、惑星爆発でX絶滅の危機が迫っているがサムスと一緒に脱出することができればX遺伝子の絶滅を避けることができるからあの手段を取った、と考察していて、なるほどなと思った。
もし続編があれば、ソウハ族遺伝子で完全にメトロイド遺伝子は抑え込めているのか?はやっぱり気になるところ。
さらにメトロイドとXは(一応)存在しない世界になったが、そこからどう別の驚異に立ち向かわせるかも注目。
もちろん最後に倒される事はシナリオには無かっただろうが、その他全てはレイヴンビークの予定通りに進んでいたように見えた。
具体的な事を言うと、シップでのアダムは本物のアダムだが、惑星に入って丸いやつでアダムと通信していると思っていたが、あれは最初から最後まで全部レイヴンビークだったのではないか?
最後だけがレイヴンビークだったのかと思っていたけど、考えれば考えるほど最初からレイヴンビークだった気がしてくる。
つまり、最初にレイヴンビークに合った時にアビリティは奪われて、各エミーやらボスやらに持たせてサムスを戦わせてメトロイド遺伝子の暴走を促して、完全に活性化した後にあわよくば従わせようとし、ダメだったら殺してクローンとして利用するのが目的で、本拠地である惑星ZDRで入念な準備をした後におびき寄せたのでは無いか。
思いの外に暴走メトロイドサムスが強すぎてやられたけど、途中までは計画通りだった気がしてならない。
こうやって考えると、エミーを倒すためのセントラルユニットも左手で触れてるし、エミーを倒したあとエミーが消えて能力得る時も左手で触れてるし、全部そう見えてくる。
もしかしたらあのマザーブレインっぽいセントラルユニットはサムスに何らかのメトロイド暴走化の作用があって、そのエネルギーをサムスに吸わせる為にエミーを利用したとか?
通信の発言も、レイヴンビークを倒すにはまだ足りないって言っていたのは「まだメトロイド遺伝子が活性化しきっていない」という意味で、活性化した途端に「レイヴンビークは空中船にいる」ってなったのもサムスがXを開放することは予想していて、レイヴンビークは地上に降りるとXに寄生されるからサムスが空中船に上がって来いって事なのでは?
考えすぎか?
丸いのになってから「レディー」とも言わないし、やっぱり最初からな気がしてくる。
おそらく開発内に真相があったとしても明かされる事は無いだろう。
分からない事はあるが、多くは語らないキャラクターとストーリーが考察をさせてくれて楽しめた。
ビジュアルについて
いや、サムスは昔からかっこよかった。
だが、今作は狙ってかっこよく描写していて、実際カッコいいと感じた。
サムスは序盤にモノローグこそ入るが、基本ゲーム中は語らない。
それは過去作がハードスペックに制約されていたせいだとは思うが、いつしかそれがファンの中でも個性として認識され、いろんな事を考えてはいるが多く語りはしない、冷静だが心もある凄腕バウンティーハンターとして確立された気がする。(アザーMは除く)
公式もそのふんわりとあったサムス像を明確化し、決して女性としてあざとく可愛らしくすることなく、宇宙一のバウンティーハンターのかっこよさを描いていおり、とてもサムス・アランへの理解、、、というよりはファンが望んでいるサムスの理解が深いと感じた。
(ゆえにクワイエットローブとのやり取りで発言したことや、メトロイド暴走化での叫びに少し驚きもあったが)
特に相手に銃口を向けずにチャージショットを溜めるところなんかは、思わず「理解ってるじゃん、任天堂さん…こういうの好き…」となったものだ。
他にもクレイドの攻撃を避けるところ、実験体が落ちそうな時にショットで冷静に追い詰めるところ、メレーカウンター成功時の凝った特殊アクションなどなど、かっこいいシーン満載だった。
カッコいいとまでは言わなくても、モーションの細かさやこだわりが凄かった。セーブに向かう姿やエレベーターに向かう姿など、ちょっとした場面での動きの滑らかさや細かさが凄まじいのだ。
こういう部分がサムスというキャラクター形作る手助けになっているのだと思う。
スーツについて触れておこうと思う。
私の好みは、グラビティスーツ > メトロイド化サムス > バリアスーツ > ドレッドノーマルスーツ の順で好きだ。
これはカラーリングと、ゴツイフォルムが好きだからだ。
特に今回のスーツは筋繊維のような有機的な部分のデザインが個人的に大好きだ。
永野護メカのような有機物と無機物の融合デザイン好きにはたまらない。
また、メトロイド化サムスのデザインもかなり良い。正直あれでもう少し冒険したかったし、ムービーなどで見れるシーンがもっとあると嬉しかった。
3Dモデリング鑑賞の追加アップデート、お待ちしています。
あまり注目されていない思うが、背景などのステージビジュアルも良かった。
これから戦うボスがちらっと出てきたりの遊び心もそうだが、単純に背景でその世界を表現してくれることで惑星文明などの雰囲気が見えてくるのがいい。
私が好きなステージは水中ステージのバルエニア。
横にステージ移動する時に、鳥人族の謎文明力で横に入水していくのが面白い。
少し残念だったのが、今回のメトロイドは鳥人族の発達した文明が色濃い惑星だったのと、エミーゾーンが存在するため、ステージの雰囲気も無機的で整ったマップが多かった。
好みの話ではあるが、文明と自然の融合したビジュアルが好きなので、そこだけもう少し文明度が低いと私向きだったなと思う。
総合的な話だと、CGについては十分であると思う。
最新のハイエンド機で描かれるCGには見劣りするかもしれないが、十分綺麗と思えるCGだった。
また本作は60fpsで描画されているので、動きがなめらかでしっかり安定しているのも視覚的に良かった。
アクションについて
・ビーム系 自分が思ってるより強い
・ミサイル系 役割はしっかりあるけど思ったより強くない。ストームは便利
・モーフボール 早く欲しくなる。初プレイでは悶絶した
・スパイダーマグネット 仕方ないけえど掴まれるところあからさまに青いw
・ボム系 クロスボムが役割薄めでちょっとかわいそう
・グラップリング 水中での移動とかけっこう役割あった。使いこなせると深い
・フラッシュシフト やりすぎじゃないこの能力?w 使いこなせない
・ファントムクローク ちゃんと使わないとエミーに見つかる
・パルスレーダー アイテム100%のオトモ
・スピードブースター 限定的だけど使いたくなる。対ボスで強い
・スーツ系 水中のストレスからグラビティ取った時の開放感が凄い
・ジャンプ系 スピンブーストの役割が薄めでちょっとかわいそう
・スクリューアタック 最強
フラッシュシフトは4週してもいまだに使いこなせている気がしない。今作のハイスピードで最強なサムスを象徴するような能力。
ちゃんと敵の配置、地形を覚えたら使う場所はたくさんあるのに、自分がそこまでしっかり攻略出来ていないので、思い出したようにボスで攻撃を躱す時だけに使っていた。
クロスボムの役割が薄いと思っていたが、どうやらダメージが高いらしくラスボスなどを早く倒す場合は役に立つらしい。RTAを考えると本当に深いゲームだ。
動かしてから最初の5分くらいはボタン配置が変えられれば良かったと思っていたがSwitchの標準機能であるんだったか?
ただ、さすがに4周もすれば慣れたし、ボタン配置は今では不満はない。
武器はスーパーミサイルを取った時にミサイルとの切り替えじゃなくて上書きになってくれたあたりもすごく快適でよかった。
一点だけ誰もが思う欠点ポイントは、シャインスパークの説明が不十分であること。
SNSが当たり前の時代だから、話題性を狙っての説明無しだったんだろうか?流石に説明がない事は意図的だと思うので、誰かが動画をアップするなどを狙ってだと思うが、他が完璧に近いほどの親切さなのに、ここだけ親切心が無かった。
サウンドについて
場面にあったBGMや効果音がなっていたが、印象的で心に残った音楽は無かった。
全体的に落ち着いた音楽でゲームの雰囲気に非常に合っている。
好きなサウンドでは無いがエミーのステージの静けさやピポパポ鳴るエミーの接近音、追いかけられた時の焦らせるBGMなどは強く印象に残っている。
開発者の狙い通りではあるが、追いかけられるBGMなので心地よいものではなく、演出として成功しているが、好きな音楽としては残らなかった。
一つ気になった点として、私は困らなかったが、初見プレイの人の動画を見た時にボス敵にダメージが入っているのか入っていないのか分かっていない場面が多数見受けられた。
これはダメージエフェクト云々もあるかもしれないが、サウンドがもう少し分かりやすければ解決できたのでは無いかと思った。
マップについて
私がもっとも優れていると感じたのは、ただ走るだけの平坦なマップが少ないということだ。
平坦な道があるとシャインスパークでどこでも飛べるようになってしまう事の対策ではあると思うが、常に何かキャラクターを動かすようにステージが構成されていて、プレイが単調にならずに楽しめた。
敵の配置も考えられて作られており、慎重に進めば簡単に突破することができるがサムスの運動能力をフル活用でサクサク進むには、ある程度の攻略と知識が必要になる。
またザコ敵もサムスも攻撃力が高く、サムスも死にやすいが、敵も倒しやすい。慣れるとザコに苦戦する事は無いが、油断するとダメージが高いので蓄積していってピンチになる。
メレーカウンターを取らないと面倒な敵、ダッシュメレーで倒せる敵、弾で倒すのがいい敵などザコ敵にも対応に分類があり、これを覚えるとサクサク進むことができるデザインが良かった。
マップで迷った人は同じところを行ったり来たりした印象を受けるかもしれないが、迷わずに導線に従って進むと、あまり同じところを走らない一筆書きのようなマップになっているのには驚いた。
2周目をプレイすると意外に次に行く場所ややる事を覚えていて、広いんだけど特徴的なマップ、エリアのわかりやすさ、攻略内容の特徴などがしっかりしていると感じた。
1周目の途中で気がついたんだが、サーモエナジーで開く扉どこだろうとマップで探していたが、サーモエナジーが流れているのが背景に見えるので、それを辿っていけば開く扉が分かるのが良かった。
こういう細かい内容に親切心を感じる。
このゲームの見せ方の部分でもあるが、スペースジャンプとスクリューアタックを取得すると、ショットをあまり撃たなくなり、空中ジャンプをしてステージを進んでいるだけで敵が溶ける様になる。
揃うのは後半だが、どちらも揃った後に最強を味わう時間も丁度良かったし、マップも通れなかった場所がスペースジャンプブロックをがつがつ爽快に壊して進める様に作られていて、爽快感がすごかった。やることがジャンプで全部済んでしまう様になってからは驚異になるのはボスだけとなるが、適度にザコで最強を味あわせてくれて、ボスではちゃんと苦戦をさせてくれる。
ダレない、快適性を重視したマップにこちらも気持ちよくプレイさせて貰えた。
いつもは惑星の表層から始まり深部に潜っていくイメージだったが、今回は逆で深部から始まりシップに帰還しつつ探索したり目的を果たすのも新鮮で良かった。一番最初にシップの場所を見たときは遠いと思ったが、徐々にゴールが近づいてくるのもまた新鮮だった。
私は1周目で1度も迷う事なく最後までプレイできたが、なかなかそういうマップを作ることは簡単では無いことは分かる。
だが、これは一本道と感じる人もいるだろう。
特にゲームに慣れている人や過去シリーズや他の探索ゲームをプレイした人こそ、この感覚が強いかもしれない。
これは好みの問題なので正解は無いが、個人的にはメインルートは今回くらい親切なのがいい。
これ以上に探索感を満たすようにするならば、メインルートとは別の何かを入れて欲しい。
例えば、ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドのコルグの様に、ステージに隠してはあるが自分の能力にもアイテム収集率にも関係しない収集要素を追加したりなどが良いと思う。
鳥人族の手記やメモ的なストーリーや設定などを補間するものだと集めたくなるし、あると嬉しい。メトロイドプライムのスキャンなんかも特にゲーム攻略に関係ないオブジェクトがたくさんスキャンできて楽しかった。
隠すのは難しいだろうし、マップの分量も増えて作るのが大変なことは分かる。メインルートは今くらい親切で長さもちょうどいいが、もし探索をガッツリしたいユーザーを喜ばせる何かを考えるなら、サブ収集要素を望む。
他人のプレイ鑑賞のススメ
それは他人のプレイ鑑賞だ。
このゲームは知識もかなり重要だ。
もし1週しかせずにここまで読んだ人がいたならば、一度上手い人のプレイを見て知識を入れてから自分にできる事だけでいいので取り入れて、もう一度プレイしてみて欲しい。
おそらく1周目とは比べ物にならないくらいに上手くプレイできるようになっている。
他人のプレイや上手い人のプレイでは一人で気がつけなかった事を教えてくれる。ボスの効率いい倒し方やメレーアクション、ザコ敵のさばき方、各武器の知らない使い方など、1周目では気が付きにくい事は多い。
好きな実況者や再生数が多いのなどでいいので、是非他人のプレイを一度見て、自分と比較する遊びをしてみて欲しい。
もう一つ、このゲームのおもしろい要素としてRTAが挙げられる。
これはRTAプレイする事もそうだが、RTAは鑑賞も面白い。
何も事前情報を入れずに見ると、バグ技の利用や、攻略ルートが自分と全然違ったり、操作精度が熟練すぎてびっくりしたり、とにかく驚きにあふれている。
ドレッドは発売されたばかりという事もあり、数日経つと攻略ルートががらっと変わったり、より効率のいいプレイが発見されたりしていて、今世界で一番盛んにRTAが行われているゲームだ。
ここに最近だされたRTAのプレイ動画を1つ紹介しておく。
全部見なくても最初の数十分で十分凄さがわかると思うので、時間があったら是非見て欲しい。
動かせる人が動かすと、サムスこんなに凄いんだなと実感する。
不満について
たくさんはないので箇条書きで書いていく。
・エミー倒したところのムービースキップができない
・(DX版のために絞ったのはわかるが)クリア特典ギャラリーがもうちょっと欲しい
・全体的では満足だが、めちゃくちゃ自分に刺さる音楽は無かった
絞り出してみたが、本当に全然無い。
よく欠点で挙げられているエレベーターなどエリア移動のロード時間も気になる人は多いと思う。だが、個人的に何故かあの時間がけっこう好きなので欠点とはならなかった。(サムスのビジュアルをアップで眺められる時間)
今後への期待
YOUTUBEやSNSでもメトロイドシリーズ初プレイという人が多く、また概ね好評のようだ。
メトロイドのナンバリングタイトルとしては19年ぶりとして話題にしていたが、私の感覚ではサムスリターンズが2017年9月に出ていて、そこから4年待ったという方が近い。
つまり、4、5年後にまた2Dメトロイドが出て欲しい。と言うか、ここまで売れたら絶対出てくれるはず。
昨今の任天堂で売れたタイトルでは有料DLCが来ることが多い。
もしかしたらメトロイドでも来るかもしれないが、そういうタイトルでも無い気もする。
というかDLCの想像が出来ない。フルスペックサムスで挑める、完全パラレルワールドの高難易度ミッションとかボスラッシュとか?
思ったことをたくさん書き殴ったが、ここまで読んでくれた事に感謝。
これは私個人の感想なので、「いいや、そうじゃない、こうだ」とか「わかるー」とか読んだ人にもたくさん別の感想があるだろう。
もし共感や物申したい事なんかがあればTwitterでのつぶやきに「いいね」やリプライを頂けると大変うれしく思う。
ぱすたTwitter:@pasta_gohan
私はもう完全にドレッドの虜になっており、Twitterでメトロイドなどで検索して、新規プレイ者の悲鳴や面白かったという感想を見てほくそ笑んでいる。
『メトロイド ドレッド』を遊んだ人は、ぜひ「おもしろい」とか一言でも全然いいので、感想をつぶやいて欲しい。
また次回作がどうなるかは分からないが、これくらいたくさん語りたい作品であって欲しい。
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