0068 『バディミッションBOND』クリアの感想と書き散らし、購入迷っている人向けの指標など

 『バディミッションBOND』フルコンプリート。

 結論から言うと、不満点はあるけど飛び抜けてシナリオ展開が良いため+5億点、みたいな作品。

 前半はネタバレなし、後半はネタバレありの感想を書いていく。
 気になっているけど未プレイで迷っている状態でここにたどり着いた人は前半のネタバレなし部分を参考に。

 感想はあくまで個人の感想。
 共感する人もいればぜんぜん違うと感じる人もいる。
 みんな違ってみんな良い精神で読んで欲しい。

 参考:私は3X歳、男性。プレイ時間は寝落ちしたとかも含めて65時間くらい。





ネタバレなし感想

 まずはマイナスポイントから書いていく。

 ・QTE (Quick time event) がいろいろな意味で極悪。QTEとは、ムービー中などに「スティックを回せ!」「L+Rを押して避けろ!」とかの操作を要求してくるイベント。
 ・周回したくなる要素があるのに周回がだるい。対策はあるけど「そこでセーブできないんかい」って場所があったりする。
 ・親切設計な謎解きのため、文章がやや繰り返しになりがち。

 マイナスポイントはコレくらい。
 2つ目と3つ目は個人的にマイナスポイントだけど、気にならない人も居ると思う。
 
 だけど1つめのQTE。これだけは本当に物申したい!
 ゲームにQTEを入れることが悪なわけではない。これをゲーム性のメインとしたり、QTEでゲーム難易度の調整を図ったりするのが悪なのだ。
 QTEを入れるなら気持ちよくクリアさせてくれ。
 私はアクションや音ゲーが苦手じゃないのでほぼミスしてないのにこのQTEではストレスが溜まる。フルコンでもストレス溜まるってアカンでしょ。タイミング判定が厳しいとかではなく、まずどこを狙えば良いのか分からないし、QTEの場面で動作が重くなったりで、いろいろキツイ。
 これはアプデとかで直るなら判定をゆるくするとかで良いから調整して欲しいポイント。


 さて、マイナスポイントはこれくらいにしておこう。逆に言うとマイナスポイントはこれくらいしか無い。本当にこれだけは!というのはQTEくらいで、あとは楽しいシナリオが待っている。
 ただ、このゲームで間違えて欲しくないのは「誰でも楽しめる万人向けな作品では無い」ということ。
 先に私個人の見解でこの作品はどういう人向けかを書いていく。


この作品をオススメする人しない人

 【◎この作品をオススメしたい人】
 ・上質なシナリオを求めている
 ・サイドシナリオがたくさんあると幸せを感じる
 ・メインの4人の誰かが何となく気になる
 ・過去にバディものの作品にハマった
 ・週刊少年ジャンプが好き
 ・ファイアーエムブレム風花雪月はやっぱり金鹿(黄、クロードのところ。偏見。)
 ・HxHのゴン・キルア・クラピカ・レオリオ、幽白の幽助・桑原・飛影・蔵馬など4人チームの関係性が好き
 ・体験版をプレイして不満はあれどとりあえずストーリーの先が気になった人

 【☓この作品をオススメできない人】
 ・謎解き、推理を求めている
 ・ゲームシステムが凝っている作品が好き
 ・BLを匂わせる表現が受け入れられない
 ・女の子がメインで活躍しないと面白さが感じられない
 ・アドベンチャーゲーム、ノベルゲームは苦手
 ・体験版をプレイしてストーリーの先よりも不便さとか不満の方が気になった人

 かなり偏見も入ったが、オススメする人としない人に分けてみた。

 私がクリアしてから様々な感想を漁ってた時に、こういうのが好きな人にオススメ!によく上がってたタイトルが『逆転裁判』や『ダンガンロンパ』だった。
 間違いではない。十分オススメできる。だが、100%同意はできない。なぜなら逆裁、ダンロンは「推理ゲーム」だからだ。
 『バディミッションBOND』は「推理ゲーム」では無い。あくまでも「絆」をテーマにした「アドベンチャーゲーム」だ。
 ゲーム内の登場人物が捜査したり推理したりするので勘違いしがちだが、プレイヤーはそんなに捜査しないし推理もしない。選択肢を間違えてもそんなにペナルティは無いし、どの選択肢にもヒントを確認するボタンがある。これはほぼ答えを確認するボタンなので選択肢で詰まることは実質無い。
 これらの事からこの作品は逆裁、ダンロンとテイストは似ているが別物の作品だと感じる。
 じゃあこの作品の特色は?他の作品に劣るの?となるが全くそんな事はない。
 逆裁、ダンロン、バディミッション、どれもシナリオは最上級。逆裁の特色は裁判パートの推理やおもしろ登場人物の世界観、ダンロンも推理パートとトンデモ登場人物が一人ずつ死ぬダークだが魅力ある世界などが魅力。
 ではこの作品オンリーの魅力は?
 次の項でこの作品の魅力を書いていく。


この作品の魅力は”理解ってるオタクが入念に作った”こと

 私が思うこの作品の魅力は「開発陣が、こういうバディもの好きでしょ?というのを完全に理解っており、それを全部盛りしてくれてる」、「サブシナリオが大ボリュームで、プレイヤーのこういうの欲しい!をしっかり用意してくれている」。この2つを素晴らしいクオリティで作ってくれた。
 上記2つでも十分に満足な作品なのに、予想以上にいろいろ盛ってくれていた。大満足。

 先ほど挙げた逆裁。面白い作品である事は周知の事実。
 バディミッションの魅力を逆裁で例えると(逆裁知らない人はごめんなさい)、逆裁の1話をクリアした後にサブシナリオがアンロックされる。
 言ってしまえばこれだけなのだが、例えばナルホドくんとヤハリくんの学生の頃の話とか、チヒロさんとマヨイちゃんの姉妹エピソードとか、アウチ検事のプライベートの話とか、、、そういうの見たくないか?いや、見たい。(アウチはそんなに?)
 
 バディミッションBONDはそれらが公式で用意されているのだ。しかもフルボイス、1つのサブシナリオのボリュームも丁度いい。
 メインストーリーが面白いから魅力となるコンテンツではあるが、逆に自信のあらわれでもある。
 メインキャラクターの4人に至ってはほぼペア差別無く、6組み合わせ全てにほぼ同じ量のサブシナリオが用意されている。また、登場人物のあらゆるキャラクターにサイドストーリーが用意されており、以外な関係性が明らかになったり、メインストーリーでの言動の理由が分かったりする。
 開発者に先回りされて、あらゆる道にご褒美が置かれている感じがする。
 もちろんすべて網羅されているなんて事は無い。人間の想像は無限。用意されているストーリーにも終わりはある。終わりの向こう側を用意することは出来ない。
 でも、だ。この用意され具合はお腹いっぱいどころの話ではない。プレイ中はもう本当にお腹いっぱいで胸焼けして次の日に持ち越すこともあったくらいだ。それでもやっぱり美味しい作品なのでまた欲しくなる。でもまたお腹いっぱいで身動きが取れなくなる。麻薬か何かか?

 サイドストーリーばかり語ってしまったがもちろんメインストーリーが面白いからこその魅力である。
 メインストーリーで一番言いたいことは「プレイしてくれ」であるのはプレイヤーの総意であろう。
 他に語ることがあるとすれば「バディもの」「絆がテーマ」「男4人チームで巨悪と戦う」ストーリーであることくらい。
 
 私が一番「似た高揚感を覚えた」と感じた作品は『TIGER & BUNNY』(タイバニ)だ。私の個人的な感覚だとタイバニにハマった人はバディミッションBONDにもハマる。間違いない。

 もう一つ感覚的なことで申し訳ないがメインストーリー関連で話をさせてもらうと、この作品はBLっぽい空気や表現はあるものの、あくまでもメインは週刊少年ジャンプをベースにしたような作品である。もちろんBLの匂わせや表現はバッチリあるので、毛嫌いする人には狙いすぎてるように感じられて向かないだろう。だが比率で言ったら明らかに週刊少年ジャンプ成分だ。努力、友情、勝利。青臭さ、仲間、絆。つまりそういう事なんだ(?)。
 ここから導き出される方程式。「BLは好き。だがBL前提の作品ではなくジャンプ作品などの友情、熱さ、運命、絶望などが相まった男たちの関係性の中にこそ愛が存在し、それが大好物」と疑って止まないそこのあなた。この作品はそんな「あなた」を救いに来てる。いや、殺しにかもしれない。
 もし何か自分の琴線に触れる要素が一つでもあればプレイして見ることをオススメする。

 総括するとバディミッションBONDの魅力は、ジャンプ作品のような熱さと楽しさを持ったメインストーリーに加え、作品オタクである開発者がプレイヤーの妄想の先回りして準備しておいたサイドストーリーなどなど全部盛って一つになった特盛コンテンツであることだ。
 みんな安心して飛び込んでみて欲しい。

 ネタバレなし感想の最後に。
 この作品は体験版がある。もちろん体験版をプレイしてみることをオススメするが、正直に言うと個人的にはあまりいい印象では無かった。

 体験版で私が感じた事は、捜査パートが微妙、ストーリーの先は気になる。この2つであった。
 私がここから購入に踏み切ったのはTwitterでの感想で「体験版で少しでもストーリーが気になると思った人はプレイしたほうがいい」という感想をたまたま見たから(+オタク達が阿鼻叫喚、のたうち回ってる悲鳴を見てこの作品は楽しめると思った)。
 結果プレイして良かった。体験版ではストーリーは途中までしか体験できないので評価できず、捜査パートのちょっとチープな印象が強く残ってしまった。(あくまで個人の見解)
 ここまで読む人はそもそもバディミッションBONDに興味がある人だとは思うが、体験版で買うかどうかの指標にして欲しい部分は「ストーリーが面白そうと感じたか否か」これに尽きる。ゲーム性、捜査、推理、潜入などはストーリーを彩るだけのエッセンスだと思おう。
 判断する箇所を見誤らずに自分の好みに合うかどうかを見定めて欲しい。



ネタバレあり感想

 ここからネタバレありの感想を書いていく。
 念の為たくさんスペースを空けておく。











※※※※※ネタバレあり※※※※※

 フルコンプリートのネタバレあり。
 ここからは書きたいことを率直に書く感じで。
 元々字書きでは無いので、話が飛躍したり、とっ散らかったり。
 読みにくいかも。
 長いので暇な時にでも。
 妄想多め。

キャラクター

【ルーク】
 プレイヤーの分身のキャラクター。アーロンの相棒。ワンコ。

 主にルーク視点でストーリーが進むから一番プレイヤーと一緒にいるキャラ。オーソドックスだけど魅力を詰め合わせたような印象。
 親父(ファントム)の意思をついでヒーローになる!を崩されて絶望から仲間と自分の意思で立ち上がるのも胸アツだけど、もともとアーロン(幼少ルーク)と一緒にいた時からヒーローであったという全然ブレなかったヒーロー。
 ファントムに絶望を食らってから立ち上がった時も「そうだ!お前はお前の意思でヒーローなんだ!よく言った!」と思ったけど記憶が消えていた部分の幼少の頃からヒーローを名乗ってたのを見て「ヒッ…そんな運命力聞いてない…」と恐ろしくすらあった。
 常識人な感じはあるし、一番一般人に近いポジションとして描かれているんだけど、他の3人に隠れてるだけで強いイケメンかっこいい話しやすいとめちゃくちゃスペックは高い。
 言動、思考、行動などはただただカワイイのに、人助けの事になると熱く、譲らず、自分を貫く。
 すごーーーく個人的な解釈・妄想ではあるが、ルークはアーロンのことを相棒だと思ってるけど、それが「当たり前」だからそう思ってそうだなと思う。
 名前の真相が分かった後は「そうか。昔から俺の相棒はアーロンだったんだな」くらいに思いは追加されてそうだけど「なぜ相棒はアーロンなのか」って誰かに聞かれたら「アーロン意外はあり得なかったんだよ。理屈じゃない」とか、もう思考の隙間もなく「絶対こうなる運命だった」って思ってるんじゃないかと感じる。
 アーロン側は違う考えがちゃんとあるように思う(たぶんぐちゃぐちゃだけど)。
 
 ちょっと飛躍すると、ルークのヒーローとか相棒とかへの考えはある種狂った盲信がありそうという考察。
 アーロン含む他の人はそういうルークの部分を分かってそうだけど、私が思うに危うい思想に感じる。根は一番ヤバいヤツかもしれない。危ない思想に行くのを阻止するとか抑制とかも含めたバディという存在に感謝。

 スイとの恋愛模様はいいニヤニヤポイントだった。これくらいが一番ニヤニヤできて好き。
 ルークのほうが奥手で鈍そうだからスイからアプローチかけるのかね。いや、スイから積極的に言ってもダメで、アーロンがスイの愚痴の聞き役になって、結局アーロンがルークに「スイが悩んでた」って言おうかと思うけど面倒になってルークを煽ったり呆れたりして遊ぶところまで見えた(幻視)。アーロンお疲れ様。

 モクマとルークは終始ごはんの話でほのぼの。それが魅力でもありストーリー辛い時の癒やしでもあった。が、、、足りない。ここは足りない。
 そういう関係をずーっと続けて欲しいと思う。だが、ベストコンビにはなりえない。
 4人で居る時にルークとモクマ、アーロンとチェズレイで分かれる所は見たい。ルークとモクマで美味しいもの食べながらキャッキャしてるところをアーロンとチェズレイがちょっと離れた場所から眺めてお互いのバディをいじりトークしながらニヤニヤしてて欲しい。頼む。そういうの欲しい。

 チェズレイとルークは初めそんなに興味あるコンビでは無かった。だが、チェズレイの印象が良くなっていくにつれて二人のサイドストーリーが暖かく面白くなった。物語上すごく重要でもあるしね。
 ルークとチェズレイの関係が良くなる発端であるルークの「僕は一度君のことを信じるって言ったからチェズレイがどんな事しようが絶対信じるからね!何をしても無駄だよ!」って発言。この発言ほんと狂ってると思うw なんだよその暴論はw やっぱり一番ネジが外れてるのはルークなのかも知れない。

 1つだけ最後まで分からなかった(自分が気が付かなかっただけ?)のが、ルークの本当の名前。両親は出てこなくても、これは出てくると思ったんだけど結局分からなかった。誰か知っていたら教えて欲しい。もしくはヒントになる何かがあったかでもいい。すごい気になる。

 名前と言えばアーロンがルークの事「doggy」って呼ぶの、ルークは犬みたいだし似合ってるあだ名だと思うんだけど、どのタイミングか忘れたが違和感を覚えた事があってドギーのネイティブでの意味とかスラングを調べてみた。
 ドギーはみんなご存知な通り、「犬」よりも「ワンちゃん」に近い、可愛らしい子供言葉的な意味だった。
 関連で「dog」には「犬」から転じて様々なスラングがある事も知った。例えば「裏切りもの」とか「仲のいい人への呼びかけ」とかいろいろ。
 つまり、これはもう完全な妄想なんだけどアーロンのルークに対する「doggy」呼びは、名前を返しに来てくれるって言ったのに来なかったじゃん裏切り者!とか、まだ仲良いと思ってるぞ、とかを軽く冗談交じりにふざけて「doggy」なんじゃないかと。はい、完全な妄想。


【アーロン】
 筋肉口悪い怪盗。短気で考えなしの様に見えてけっこう常識人。ルークの相棒。笑顔が無邪気カワイイ。

 実はルークと会った時から彼がかつてのヒーローであることを知っていた。
 感想を漁っていたらTwitterで面白いつぶやきを発見した。

https://twitter.com/I4V7uGoJ0FY7G8N/status/1363846369597775881

 2周目をする気はなかったけどちょっと揺らいだ。自分が気が付かなかっただけで伏線がいろいろ張り巡らされていそうだ。

 ルークと相棒と呼び合う仲でミスター運命力の相方ではあるんだけど、なぜだろう、最後までプレイすると一番普通で、まともで、ちょっと周りに存在を食われ気味に感じてしまった。モクマとチェズレイのせいな気がする。

 元々ルークとは対象的な描写がされているんだけど、プレイ後の印象もルークは一番狂っててアーロンは一番まともという対象な印象になったしまった。これも運命力なのか?

 完全に妄想ではあるが、ルークを相棒に置くアーロンはそのマトモさ、ルークの狂いっぷりから様々な悩みを抱えていそうな気がする。
 物語の過程でもそうだ。

 アーロンは元々ヒーロー大好きで名前を渡した後も絶対戻ってくると信じて、それが長い年月叶わなかったからヤサグレたんだけど、それが、偶然、あんな倉庫でいきなりルークと会えたら、そりゃー…ねぇ、パニックになりながらいろいろ考えるって。
 初めはどのつら下げて俺の目の前に現れたって思うかもしれないけど、どうやらルークの記憶は無いんじゃないか?って分かったら、心から安堵するでしょうよ。そりゃそうよ。
 それでも長年の経験からヒーローなんて幻想ってなるかもしれないけど、当のルーク本人がまだ俺はヒーローになるって言ってるならそりゃ隣にいるよ。そういうもんよ。
 大好きだったヒーローが「2人でならヒーローになれる」って、なあ相棒って言って、記憶が無くてもちゃんと時間戻ったみたいに昔のままやってくれるなら、そりゃあ相棒になるって。それはそうでしょ。(妄想)

 (妄想ではあるが)そう考えるとさ、アーロンってニカッて笑うじゃん。かわいいじゃん。ああいう笑顔ってたぶんルークとあそこで会えたから、子供の頃の気持ちに戻れたから、それがトリガーであの4人で居る時に出来る笑顔なんじゃないかなと思う。
 アラナさんの前とかハスマリーの子ども達と遊んでる時も、そりゃあ心安らぐ時はあると思う。
 でもあの笑顔は姉弟とか恋人とか家族とか、そういう人達じゃなくて、あの4人の時しか出来ない笑顔なんじゃないかって思うわ。
 荒っぽい性格は後天的なのかもしれないけど、無邪気な顔は子供のまま、だからこそカワイイんだろうなぁ。

 ルークとは助け合う、激励し合う、ぶつかり合うなどを一通りバディ的な事はこなしたように思う。ただ過去の話が強烈過ぎてメインストーリー上ではそっちに目が言ってしまって、現在での二人のバディ的活躍の物足りなさも感じた。
 もうちょっとだけ真の意味で分かりあった後の二人のコンビが見たい気持ちが満たされていない。モクマとチェズレイのあのエンドが羨ましくないか。
 本当のバディとなった二人の活躍、掛け合い、一緒に苦難を越える姿をもうちょっと見たい。むしろルークとアーロンはそれこそがメインなんじゃないか?メインストーリーで二人の関係性や過去が明らかになり、認めあって、そこから一緒に行動するのが本番なんじゃないのか?本番どこなんだ?全部か?
 もしかしたら続編でたくさんやってくれるかもしれないから大人しく待とう。

 アラナさんとは本当に姉弟のように思う。
 女慣れしているアーロンではあるが女性に興味があるようには見えない。完全なる妄想だが、一般的な興味の感情を自分で殺してきたアーロンだから昔のままの精神状態で停止していて恋愛にまだ興味が沸いたりしていないんだろう。
 もしくはアーロンはまだハスマリーを親とは違う方法で救うという目的が出来たので恋愛なんかしてる暇はないと思って避けている可能性が高い。

 (完全に妄想だけど)もしかしたらルークと出会ったことでアーロンも止まった時間が動き始めたかもしれない。これから恋愛に興味が向くかもしれないし、いろいろ変化があるかもしれない。自分が今まで興味無かったことに興味が沸いてきたとアーロンが他の3人にどう打ち明けるのか想像するとなんとも微笑ましい。
 まったくそうなって欲しいものだ。


【モクマ】
 ニンジャサン。主殺しの暗い過去があるが、思ったより暗くない真面目過ぎるニンジャ。たぶん一番強い。チェズレイの相棒。カワイイおじさん。

 私が一番好きなキャラクター。ひょうひょうとしてて基本可愛くおちゃらけるけど、ちゃんとかっこいい。
 闇の部分をチェズレイによって暴露されるシーンがあるけど、正直闇の深さでいったらそんなに闇深くない。むしろモクマさん気に病みすぎだろ、真面目か!と思った。
 まぁ実際には本人の悩みは本人にしかどれくらい深く悩ましい事なのかは分からないから、忍のモクマにとっては下衆を殺そうと放った奥義が下衆をかばって前に出てきた主に当たって殺してしまった事は不可抗力であれ自決して自分の世界を終わらせる程の出来事だったんだろう。

 モクマは最初から好き、そして最後まで好きだった。印象も変わらず、ちょっとだけ闇度が低かったけど、期待通りの過去があり、きっちり前を向いて立ち直ってくれて、相棒ともこちらが望むやりとりしてくれて、すごくいいキャラ。

 ちょっとだけ繋がりが薄く感じたのはアーロン。
 モクマはアーロンに伸びしろだらけで今後が楽しみだと言った。それはアーロン視点でみるとモクマのその発言は自分の可能性を伸ばす光だが、モクマからみると特に特別な話ではない。
 アーロンが一方的にモクマのことを一目置く事はあれど、モクマからアーロンに価値を見出すのはせいぜいショーの相方としてめちゃくちゃ動くヤツくらいに見えてしまった。あの話けっこう好きなんだけどさ、他との絡みを考えるとちょっと薄味。

 ルークとモクマはずーっとお酒ご飯つながりで微笑ましかった。そのままほのぼのでもすごく良かったんだけど、途中の会話で「かっこいい大人をさせてくれる相手」というのがモクマがルークと一緒に居て自分の価値をしっかりと確認できる相手と分かり、この二人のやり取りが更に深みを増した。そういう気持ちにさせてくれる相手というのは確かに貴重だ。ルークの純粋さがあってこそだし、この二人だからそういう空気になるって考えるといいコンビ。

 さて、相方のチェズレイとの関係なんだけど、私は第一印象でモクマにいいオッサンキャラだねぇと思ってたけど、最後まで好きだなーって思えたのはチェズレイの功績と言わざるをえない。チェズレイ、きみすごいわ。

 モクマは一番の年上という事もあり、ルーク、アーロン、チェズレイの誰に対しても聴く側に回る事が多い。
 ただチェズレイは一緒にいる理由が理由なだけにがんがんモクマの心の中に探りを入れてくる。
 そういうのってタイミングとか探り方とかで印象は全然違うけど、チェズレイの探り方は決めつけ、強引、ねちっこくて不快意外の何物でもない。でもね、そこは物語だからだけど噛み合っちゃうんだモクマと。というか、チェズレイが有能過ぎるのにズレてるからこうなった。
 チェズレイはモクマが嫌なところを的確に探り当てて、何故モクマがそうなってるのかを分析して、どうなのモクマさん?って逐一解答を確認する。
 モクマ自身は過去の傷をエグラれて良い気はしないだろうけど、あの年齢であそこまでこじらせてたらもう自分でどれだけ悩んでもおそらく良い答えなんて出ないところまで来ていたんだろう(妄想)。
 チェズレイも自分起因でモクマにちょっかいを掛けているとは言え、モクマ自身ではどうしようもない部分に迫って無理やり選択させるのはモクマからすると強引だなって思いながらも助けてくれたとも思っているに違いない。(妄想)「オラ!どうなんだオラ!答え出せ!2択だ!自分を下衆と認めて死ぬか、過去を受け入れて未来ある人達を守るか、早く選べ!選べないなら死ね!」なんて普通の人にできない。チェズレイくらい頭が飛んでないと無理。ルークでもアーロンでも無理。脅迫して下衆は殺すくらいの事ができるチェズレイだからこそモクマを救えた。

 このおじさんはキャラがブレてない。けどこのブレないキャラが魅力だなと思えるのはブレさせるキャラがいればこそ。チェズレイが居なければただの相談でも訓練でも何でも受けてくれるちょっと影があるおじさんキャラで終わっていた。(プレイヤーが魅力に感じてもモクマの気持ちがあの時点で前を向くことは無いだろう。)

 私がモクマの好きなところの一つに、前向きに生きると決めた後に指摘を受けた部分や怠っていた部分の改善を積極的に行おうとしっかり考え行動しているところ、がある。
 年齢を重ねると素直さを出すのが難しくなり、自己改善も面倒に感じたり怠ってしまう事が多くなる。
 自分は死んでいるも同然と思っていて面倒事を避けていた人が、面倒だと分かっている事も受け入れる、未来を見据えて人や社会と関わるなど、行動から変わっていた。こんなひたむきで素直なオッサンおる?
 モクマの素直さは今までの反省や正しくあろうという願望からくるもので、青年の頃から逃げることと後悔しかしてこなかったモクマなりの考えだと思う。
 モクマは主殺しをして里を出た後、自分はダメなやつ、あの時ああじゃなければ、どうしてこうなってしまったのか、など後悔ばかりして生きてきたんだろう。
 その結果、お酒に逃げたり、半分冗談で女性なら誰にでも手を出したり、浅い人間関係のみに留めてきたのではないか。そういう社会から逃げて真面目に生きない自分を攻めて自分はダメなやつだと更に追い打ちをかける。
 人生の半分以上が後悔と自己否定の負のスパイラルなのはさぞ辛かっただろう。

 モクマの苦しみはナデシコとの話でも少し語られた。
 これは勝手な妄想だけどナデシコと一緒に暮らした若い頃にモクマとナデシコは身体の関係があった。
 それはきっとモクマを好きになったナデシコはモクマが自害しそうな程の精神状態なのをなんとかしたいと身体の繋がりを持つことを考えるだろうし、モクマは自分なんてどうでもいいから他人に従うのが楽だったり、未経験の快楽で心が満たされる可能性などから試してみたんだろう。
 それでもやっぱり気持ちは晴れなかった。ナデシコと離れた後もおそらく何度か深い関係を結ぼうと思ったり身体の関係を持ったりした人もいたのではないかと思う。
 それでもやっぱり気持ちは晴れなかった。
 そうやって関係を持ったり、離れたり、もがいて、酒に溺れたりとか、様々あって、それで行き着いた生き方がああいう感じ。
 今後ナデシコと覚醒モクマがどうなっていくかは気になるところ。
 モクマは飛空船の出来事などからおそらく女性に対して「好きな人と幸せになって欲しい」という願望が強くある。
 これは過去イズミを結果的に幸せに出来なかった事なのか、自分もイズミの事が好きだったのに身分などから思いを告げられずにイズミの思いに応えられなかった事からなのかは分からないが、この願望は強いように思う。
 ただ覚醒前は女の子には幸せになってほしいけど自分と恋人になるなんて幸せになれるはずが無い、という考えでナデシコと幸せになる未来はあり得なかったはず。
 だが、覚醒モクマならばナデシコが強くモクマとの幸せを求めればナデシコとモクマが一緒に歩む未来も有るのかもしれない。
 チェズレイは最初は嫉妬こそしても許すような気もする。チェズレイにとってモクマが、モクマにとってチェズレイが唯一無二であればチェズレイはモクマの恋愛も恋人も自由にしそうだなと思う。(妄想)


【チェズレイ】
 能力なんでもありの変態。と見せかけて良識もあるし有能すぎて孤独だった怪人。モクマの相棒。超美人だが感情が表に出ると顔芸。

 チェズレイは最も印象の振れ幅が大きかったキャラ。登場から中盤くらいまでは少なくとも魅力は感じていなかった。
 だがどうだろう。終わってみるとモクマの次に好きなキャラクターだし、4人での関係も良いし、めちゃくちゃ魅力あるキャラクターに印象が変化した。
 初見で「あー、はいはい。美形でね、人を喰った様な物言いでね、はいはい、知ってる知ってる。こういうキャラは好きではないなー」と思ったのに、見事な掌返しをしてしまった。対戦ありがとうございました。完敗です。

 このキャラクターの罪深いと感じる部分は、トークが上手いし面白いところだ。
 モクマとはディープな会話が繰り広げられるが、ルークとアーロンと絡んでてもそれぞれ違う魅力がある。
 しかも他の人と絡むと、その絡んだ相手も魅力的に見えるのだ。相手の魅力を引き出す天才なのかもしれない。

 モクマが揺るぎない相棒なのは言うまでもないが、サイドストーリーはチェズレイと誰かが絡む話がどれも面白い。

 ルークとの絡みはチェズレイが保護者かと思いきやルークがチェズレイを諭す事もあり、チェズレイもそれを嫌とは言わずに受け入れる。
 チェズレイがルークに合わせているようにも見えるし、チェズレイが絶対曲がることのないルークを信頼して甘えているようにも見える。ニヤニヤが止まらん。
 あと、ルークの事をボスって呼ぶの好き。

 アーロンとの絡みは煽りとツッコミ。チェズレイの軽口に対しアローンがツッコんだりキレたりの応酬する形がほとんどなんだけど、様式美のような、見てる側も分かるくらい愛あるイジりでこの二人の会話はすごく楽しい。
 プレイヤーの年齢によって感じ方は違うと思うが、仲のいい人をイジるとか煽るっていうのは丁度いい塩梅が非常に難しい。いくら仲いい人でも、ももちろん言ってはいけないラインもあるし節度が大事。友達でもイジらない煽らないという付き合いが安定であるのはそうなんだが、心許せる人や煽ったりボケたり会話の応酬が出来る人との煽りイジりというのはものすごく楽しいものだ。(逆に絶対仲のいい人以外としてはいけない。)
 つまり、チェズレイとアーロンはあのやり取りがあるくらいめちゃくちゃ仲がいいのだ。ストーリー中盤くらいまではチェズレイのアーロン煽りも愛が無く、アーロンの反応も「ケッ」「ちっ」など淡白な反応が多かった。
 それを経て、心が許せるやりとりになった後は、チェズレイの分かりやすく愛ある煽りとアーロンの絵に書いたようなキレ方。その口論は外から聞いてるプレイヤーでも茶番だな、愛があるな、と分かるのがすごい。
 もちろんアーロンは会話中に楽しいとは思ってないだろうけど、それは嫌いなんじゃなくて、単純な好きとも違って、なんというか、アーロンを煽ってくるのはアイツだけ、自分が得意な戦闘以外を全部こなす変態、みたいにしっかり認めている感じに近いと思う。
 だからアーロン的にはチェズレイが茶番で煽ってくるのはムカつく、けど悪い気はしない、、、くらいの面倒くさい信頼感なのではないか。(妄想)
 最初はサイドストーリーでちょっと後回しにするくらいチェズレイとアーロンの絡みは殺伐としていたが、後半になるにつれてこの二人の会話が楽しく、真っ先に聴くようになった。それくらいこの二人の絡みは変化があったし、今ではすごく好きなコンビだ。

 相棒のモクマとはもちろん唯一無二の相棒だと思っている。
 だが、あまり語ることも無いのでは、とも思っている。なぜなら物語上でほぼ全て出尽くしている気がするからだ。

 私がすごく気になっているけど考えても分からないのが、チェズレイはなぜモクマが気になって仕方なかったのか。
 メインストーリー内で語られるチェズレイがモクマに注目する理由が「人を助けた時の音ではなく、運良く死ねればいいのに、という音だった」から。
 なぜチェズレイはこれほどこの出来事に執着したんだろうか。
 彼が言う「濁り」方が他の人とは違うように見えたのか?チェズレイが知っている濁りとは違う濁り方をしていた?例えば濁っているのに綺麗な濁りに見えたとか?
 分からない。ただそこにチェズレイが執着したのは事実。何か他とは違うものを感じ取ったんだろう。

 「濁り」についても少し話しておこう。
 ここで言う私個人の解釈の「濁り」は、おそらく「基本理念の明確さ」と考えている。
 簡単に言うと色が何色か判別できるかどうか。この人は青色っぽい。この人は赤色だね、など。ストーリー上ではコーヒーとカフェオレに例えられていた。
 人は基本いろんな考えを持っているけど何かに傾倒している。ルークやアーロンが分かりやすい。彼らはヒーロー的な考えに傾倒している。それは多少の濁りはあれど、分かりやすく染まっているだろう。
 モクマは死にたいと死ねないなどの全く正反対の思考がごちゃまぜになってるので濁っている。現代社会で濁っている人は多いように思うが、モクマは何か特別だったんだろうか。
 (これは妄想だけど)昔のチェズレイは両親どちらともと仲良くしたいし、両親も仲良くして欲しくて頑張ってるのに、頑張れば頑張るほど上手く行かず母親に濁り判定され目の前で死なれてしまう。
 この経験から、父にも母にもいい顔をした結果、母親の望む姿に成れず母は自殺したと考えたのではないか。中途半端さ、どっちつかずなどは何も得られないんだと。でも、父親はチェズレイが殺してるから、もしかしたら母親が大事で、母親が愛して止まない父親の為にも頑張っていたのかも。
 チェズレイはモクマへの執着やメインストーリークリア後の世界征服なども含めて、やるなら徹底的に、と考えている感じがする。今は濁りは風味として受け入れられているが、元々のその「中途半端は悪」と考えているところが、そういう徹底さに出ているのではないかと思う。(妄想)

 さて、誰とでも華麗にトークを繰り広げるチェズレイだが、これは修行の末に身についた能力だ。
 メインストーリーでも軽く触れられているように、チェズレイは元々裏組織のボスとしてのし上がってた。
 この頃ももしかしたらトークが上手かったかもしれないが、詐欺師ではなかっただろう。
 彼が詐欺師になったのはファントムに裏切られ、ファントムを追うためだ。そう考えると、話術、読唇術、変装、変声などもファントム事件の後に訓練で身につけたと見たほうがいい。
 みんな知ってるし、これは物語ではあるけど、彼は超人だ。もちろん努力があったことは必然だけど、もともと才能もあったのかもしれない。
 あと、これは可能性という妄想だが、ファントムを追うためにファントムの様な芸を身につけられたのはチェズレイがファントムに似た部分があったからではないか。
 例えば裏社会で常に仮面を被るという事など。
 実際には感情が分からないけど理解できるファントムが人と接する為にかぶる仮面と、感情はあるが常に抑制している事や本心を悟らせない為にかぶるチェズレイの仮面とで、本質は全然違う。
 それでも仮面は仮面。見ようによっては似ている。(チェズレイはモクマに対してはよく顔芸をするがそれ以外の人にはしない。)

 チェズレイはストーリー内で大きく変化した人の一人だと思っている。
 今までは自分自身は濁るまいと気をつけていたのだろう。相手を傷つけることは躊躇わないけど、自分の内面は見せず、裏組織のボスなのに側近のような人も居なかった。
 それがどうだろうか、濁りは風味を受け入れてからの彼の変化は。ルークやアーロンとの関わりも楽しげでこちらまでニヤニヤしてしまう。確実に彼の世界は広がりつつある。
 透き通って尖っている方が良いことももちろんあるだろうけど、深みと丸みがあっていろんな味がしそうな今のチェズレイのほうがやっぱり好きだ。


【その他のキャラクター】
 そんなに語ることはないかな。
 イアンいいヤツまじカッコいい。

 女性陣、とくにスイ、ナデシコ、アラナは良いキャラクターだった。けどまぁ、うんそんなに語ることも無い。

 変な名前のモブ多いよね。一番好きな響きのキャラは「ココ・デ・オドレイ」。

 シキはなよっとした便利キャラ来たなーと思ったらすぐ死んで「え、ここで死ぬってことはラスボス?マジで死んだ?」ってくらいで悲しくは無かった笑
 実際にはけっこうBONDチームと絡んでたんだけど、やっぱりまだチームの一員とは思えてなかったなー。

 フウガはかなりいいキャラだった。ほんっとやってる事はゲッスゲスなんだけど、子供の頃のモクマとのやり取り見ると、あぁこういう事って日常的に起こってるよなぁ、と人間味がすごくあふれてた。そういう嫉妬とか興味とかに気が付けないのは本人のせいなのか?他の人が気がついて手を差し伸べられればフウガにも違う未来があったのでは?と思わせてくるあたり最高。子安劇場好き。

 忍び側近もよかった。ゴンゾウとカエンの忍び特有の情有り無し対比かと思ったら、カエンもしっかり人の心があって、ここらへんのキャラの書き方ほんとすごい。

 ファントムは正直一番最後のルークへの脳の負荷をためらう描写は個人的には無くても良かった。あの事実はルークを「やっぱり感情は誰にでも有るんだ」って結論にさせそうで怖い。少しあるかもしれない感情を信じて2人目のファントムが現れた時に動きが鈍りそうだよルークくん。。。

 宝石のノボルくんがいいキャラポジになるとは思わなかった。

ストーリー

 メインストーリーで言いたいことはもちろん最高だったって事なんだけど、正直に言うと中盤(アーロンが裏カジノで取引するために宝石パクる前)くらいまでは「そんなに盛り上がらんなぁー」と思ってた。
 これは個人差があるので私はそんなに盛り上がってなかったって感じ。ここらへんまでサブシナリオもけっこう淡白に感じられてて、唯一の癒やしだったのがルークとモクマの食レポだった。
 私のゲームの進め方が1話クリアしたらそこで取得できるサブシナリオは全部取って見る、という形で進めていたので話は時系列で分かりやすいんだけど、4人がそんなに仲良くない時期はそんなに仲良くない姿をたくさん眺めなければならず、ふ~んくらいでサブシナリオも読んでた。

 それが変わり始めたのはルークとアーロンがお互いを相棒だと認め2人でヒーローになると言い合ったシーンからだ。
 ストーリー的な盛り上がりももちろんなんだけど、ここからなぜかサイドストーリーも楽しめるようになってきた。
 その後すぐにマイカの里の話になってモクマとチェズレイもお互い認め合うまでは変化の期間って感じだったんだけど、それ以降はメインもサイドもずーっと楽しめた。
 この中盤くらいまであんまり楽しめなかったなーは私だけなんだろうか?もちろん全編に渡って楽しいのが理想ではあるんだけど、4人がとある切っ掛けから徐々に仲良くなる姿を見ているようで「こういう狙いのデザインだったのか」と納得したんだけど、もしかしたら全然違うかもしれない。妄想かも。

 アッカルドがエドワードは全然気が付かなかった。
 アッカルドは怪しい描写はたくさんあったけどマイカの里でイズミの話題を聞くと本当にいい人な気もしてきて混乱してた。
 実際にはどっちも正解で別人だったんだけど、ファントムがチェズレイの変装の師匠という事を完全に忘れてて、「アッカルドが何かの理由で心を病んでファントムと化したのか?」と考えていた。
 ファントムがエドワードだっていうヒントって何かあったんだろうか?
 チェズレイがルークとファントムの関連を匂わせる発言をしたからルークに関連する人を疑えたけど、もしそれがなかったら疑問にすら思わなかっただろう。なぜか扉に入る前のチェズレイの発言ではっと気がついて、衝撃でちょっと呆然としてた。実際に出てきた時もやっぱりそうなのかーってショックで呆然としてた。

 18話が終わって「もうひとり子供が居なかったか?」もかなり衝撃を受けた。
 それから他のサイドを消化しないと真相までたどり着けないの焦らされてる感じしたなぁ。すぐ、知りたいでしょ!ずるいって!最高か!?
 死んだのがシキだけだったからシキを救うエピソードだ!ってすぐ気がついてミッション9、10あたりを何回もやったけど全然違った笑
 ここでシキが和服なのはそういう事かって気がついた。なんでこいつ和服なの?とは登場した時に思ってたけどすっかり忘れてた。

 2周目はプレイしていないが、やったらまた印象が変わりそうな気もする。
 特に序盤のアーロン。発言や表情など、真相を知ってないと楽しめない要素がありそう。
 クリア後アンロックで捜査とか潜入抜いて純粋にストーリーだけ楽しめるモード追加してくれませんかね?捜査のテキストとかも好きは好きなんだけどね、差分多くて。
 クリアした後にオープニングムービー見るとエモエモ。

 ストーリーでは無いんだけど、私が最も好きなワンシーンが「イアンとのカジノゲームで会話も目配せもなくお互いに「4」の目を出す」シーン。
 ここ本当にヤバかった。
 イアンからカジノゲームの説明があった時に「え、無理ゲーじゃん」と思った笑
 だけど選択肢が出てきた瞬間に確信と共に「あぁ、私が思っているよりBONDチームの絆はすでに育っていたんだな。私が理解していなかっただけだ。」と、バディミッションBONDというゲームに敗北した気分だった。
 私くらいの淡白な人間だと何も思い至らずただ1/6にかける(サイコロで同じ目が出る確率)しか無い所を、BONDチームなら誰と何回あの場に立ったとしても絶対に勝てるんだと思い至った時に胸がいっぱいになった。
 実際に周回で何度も4を選ぶんだけど、ここだけ毎回このシーンでニヤっとしてしまう。
 ルーク視点とは言え、彼らの体験している緊張感、絆を感じるとはこういう事だっていうのを擬似的にも体験させてくれた神シーン。開発の人、ありがとう。


その他思ったこと適当に

 音楽は個人的には可もなく不可もなく。
 スイが歌う曲は良かったかも。
 Twitterで見たんだけど潜入パートは選んだバディ2人の曲が左右のスピーカー(イヤホン)から別々に流れてるのは本当?
 本当だったらかなりにくい演出。いいね。

 キャラデザは好きなタイプなんだけど、そこまでこだわりは無いかも。
 ただこれだけは言いたい。潜入の衣装はめちゃくちゃカッコよくて好き。モクマだけニンジャに寄り過ぎではあるんだけど、みんなシックでカッコいい。惚れる。チェズレイは後ろで結んでるの解りすぎだろ、やめろ(ありがとうございます)。

 漫画チックな演出はかなり良かった。アニメーションもあったけど、漫画演出の方が労力かからないならアニメーション無しでそっち統一でも良かった気もする。アニメじゃなくても贅沢に演出してくれて立ち絵の会話にはない臨場感あるね、やっぱり。
 しかし、、、村田雄介さんはどこまで描いてるんだろう。全部?色は?村田さん過労で倒れちゃうって。

 声優は詳しくないけどみんな良かったと思う。

 あくまで巨悪との対決、絆のストーリーで恋愛に必要以上に傾倒しなくて個人的にはバランスが良かった。

 プロモーションもうちょっとして欲しかった笑
 ノベルゲーやアドベンチャー好きだから発表あったときに気になって覚えてたけど、なんか発売日の事前にプロモーションとか無くひっそりと発売してなかった!?
 みんなどうやって察知したのか気になるレベルで話題に上がってなかった。悲しい。



今後のバディミッション

 続編ください!
 もちろんすぐは無理ですよね。分かります。
 というか、売れてるのか分からない。

 私がギリギリありそうだなと考えている今後のバディミッションの可能性は3つ。

 1. 続編。BOND2。もしくはそれと同等クラスのDLC。
 2. 続編。ただBONDではない、別の4人。テーマはバディそのまま、絆は変更。
 3. コラボカフェとグッズで予算確保。ビーストくん人形、シバコぬいぐるみ、ニンジャジャングッズなど。

 一番嬉しいのはBONDでは無い続編。そこに少しでいいからBONDメンバー出てきてくれたら狂気乱舞。
 ただ、そうなるとキャラデザ、世界観は固定になりそうだから可能性を狭めてしまう。
 キャラデザも世界観も違う新しいバディミッションも見てみたい。いいブランドにして欲しい。



最後に

 たくさん書いた。
 けど書きながら「そういえばあれって」とまた思い出して書いてしまう。そろそろ終わりにしよう。

 バディミッションBONDをプレイした人しか見ていないはずなので、既プレイ勢に向けて書く。
 みんな、感想をたくさん書いて欲しい!
 Twitterでいい、言葉じゃなくてもいい、こんなに長くなくていい、叫びでもいい、鳴き声でもいい、語彙力なんていらない、良かったと感じたら良かったって言って欲しい。
 直接じゃないかもしれないけど開発者に届いてくれれば続編、となるかもしれない。
 何より感想を読むと私が健康になる!

 また、この感想を最後まで読んでくれてありがとう。
 ここは違うんじゃない?とか、分かり味があるとかがあればTwitterでつぶやいてくれればひっそりと見に行くかもしれない。


 それではみんな、よいバディミッションBONDライフを。
 続編(またはDLC)でまた会いましょう。



コメント

このブログの人気の投稿

0069 茂名見 英吾『サマー・ゲーム』を推す。感想とか。

0075 『ゼノブレイド3』クリアした感想 ネタバレ無し編 不満点もあるけど完成度が高い優等生作品